アドセンスの単価が低くて、心が折れそう…
私もそう悩んでいましたが、最近ある法則を見つけましたので紹介していきます。
それはアクティブビューの視認可能とCPC(クリック単価)の関連性です。
アクティブビューの視認可能率が上がるとCPCは上がり、アクティブビューの視認可能率が下がると比例してCPCが下がるということです。
一体どういうことか?わたくしの実際のデータを交えながら紹介していきます。
また記事後半には「アクティブビューの視認可能率」を上げる方法も解説していますので是非お試しください。
アクティブビューの視認可能率とは
まずは、アクティブビューの視認可能率という数字について。
Googleアドセンスで収益を得ていてもあまり注目しない数字かと思います。
アクティブビューの視認可能率はGoogleアドセンスのレポートから確認することが可能です。
あなたの運営しているサイト、アクティブビューの視認可能率は何パーセントでしょうか?
一般的に50%を超えると健全といわれていて、40%を割ると広告主側から見たら魅力的ではないサイト扱いをされてしまいます。(昔の私のサイトがそうでした・・・)
では、そもそもアクティブビューとは?という点ですが、これはアドセンスの公式ヘルプにも掲載されています。
アクティブ ビュー
アクティブ ビューは広告が視認可能かどうかを判断する技術で、YouTube や一部のディスプレイ ネットワークのウェブサイトとアプリに実装されています。アクティブ ビューの指標は、動画キャンペーンおよびディスプレイ キャンペーンにおいて、ウェブページやデバイス、アプリのユーザーが視認できる位置に広告が表示された頻度を把握する際に役立ちます。
アクティブ ビューの指標は、オンライン広告の視認性の測定に関する現在の業界標準を遵守しています。Media Rating Council のガイドラインにより、広告の視認性を測定する際の基準は次のように定められています。
Google AdSence ヘルプ
- ディスプレイ広告は、面積の 50% 以上が画面に 1 秒以上表示された場合に視認可能とみなされます。
- 242,500 ピクセル以上の大きなサイズのディスプレイ広告の場合は、面積の 30% 以上が画面に 1 秒以上表示されると視認可能とみなされます。
- 動画広告は、面積の 50% 以上が画面に表示された状態で 2 秒以上再生された場合に視認可能とみなされます。
つまりアクティブビューとは、ディスプレイ広告ではその広告面積の50%以上が画面に1秒以上表示されることを指します。(動画広告では2秒以上)
サイトの訪問者が記事中にあるサイトの広告を1秒未満しか見ていない場合、アクティブビューとして数えられないということです。
そしてアクティブビューの視認可能率とは、現在サイトに掲載しているアドセンスのすべての広告に対してどれくらいのアクティブビューがあるかを計算した割合です。
アクティブ ビューの視認可能率: すべての測定可能なインプレッションに対して視認可能なインプレッションの割合です。
すべての視認可能な広告は測定可能です。広告を測定できなければ、視認性の基準を満たしているかどうかは確認できません。たとえば、サイトの広告に測定可能なインプレッションが 100 あったとします。これは、アクティブ ビュー タグが視認性を測定できたインプレッションが 100 であったことを表します。100 のうちの 10 のインプレッションが視認可能と測定された場合、そのサイトのアクティブ ビューの視認性は 10% となります。この指標に含まれるのは、通常のコンテンツ向け AdSense、動画向け AdSense とゲーム向け AdSense の広告ユニットのインプレッションのみです。リンクユニットからのデータや Google アド マネージャーのダイナミック アロケーションからのデータは含まれません。
Google AdSence ヘルプ
少しかみ砕いて説明すると、1つの記事に広告を2つ掲載していたとします。
1つの広告は画面の50%以上を1秒間見られたのに対して、2つ目の広告は流し読みされて0.3秒しか画面に映らなかった。
この場合、アクティブビューの視認可能率は50%となります。
ここで勘の良い方はお気づきかと思いますが、広告を載せれば載せるほど、一般的にアクティブビューの視認可能率は下がっていきます。
例:1記事、5つの広告、2アクティブビューの場合→アクティブビューの視認可能率は25%
アクティブビュー視認可能率とCPC(クリック単価)の関係性
それでは、アクティブビューの視認可能率はアドセンスのCPC(クリック単価)にどのような影響を及ぼすのか。
実際にGoogleアドセンスでは次のように説明しています。
レポートのアクティブ ビュー データを活用すると、ディスプレイ広告枠の長期的な価値を高めることができます。たとえば、クリック単価制の広告については、アクティブ ビュー データを利用することにより、ユーザーが広告をクリックする可能性をより高い精度で評価することが可能です。広告のクリックを獲得するためには、その広告がユーザーの目に触れることが第一条件となるからです。また、広告が実際にユーザーの目に触れることを確認できれば、その広告枠はブランディング重視の広告主様にとって価値の高いものになり、結果としてインプレッション収益も向上します。広告ユニットやカスタム チャネルなどのレポートでアクティブ ビュー データを参照すると、サイトの広告ユニットやセクションごとに視認性を把握できるため、改善を要する場所も特定できます。
Google AdSence ヘルプ
つまり、アクティブビューの視認可能率を上げると、長期的にCTR(クリック率)も上げることができるし、広告主側から見ても「価値の高い広告枠」ととらえられます。
単価があがるという直接的な表現は載っていませんが、Googleアドセンスの単価はオークション形式ですので「価値の高い広告枠」はCPC(クリック単価)が上がるということが容易に想像できます。
では、ここからは実際の私のデータをお見せしながらその証拠となる部分をお見せします。
上の画像はアドセンスのレポートにある2022年~2023年にかけてのアクティブビューの視認可能率とCPC(クリック単価)です。
実際に連動して動いていることがわかります。
強調してみるとこの部分です。
アクティブビューの視認可能率が下がる時期に連動して、CPC(クリック単価)が下がっていることがわかりますね。
広告主側の気持ちになってみたらわかるかと思いますが、見られない広告にはお金を出したくありません。アクティブビューの視認可能率が高く、その先の販売に繋がる広告枠にお金をかけたいと思うのが普通です。
アクティブビューの視認可能率を上げるための7つの対策
では、アクティブビューの視認可能率を上げるためにはどうすればいいのか。
5つの対策を上げていきます。実際に私が試してみたものですが効果は歴然。
たった1日で25.24%から41.31%まで回復しました。
行ったことは次の7つです。
- 広告の配置を見直す(ファーストビューには必ず配置)
- 広告のサイズを最大化する
- 広告を思い切って減らす
- ヘッダーを小さくして広告を見せる
- ヒートマップ機能を使って見られている箇所に広告を置く
- 文字間隔、スペースを狭める
- 文章量を増やす
広告の配置を見直す(ファーストビューには必ず配置)
まず簡単に出来ることとして、広告の配置を見直すことです。
Googleもヒントをくれていて、「視認性を高める方法として」次のような説明があります。
広告の配置: 最初のページの下側(スクロールせずに見える範囲のすぐ上)に配置します。Google のデータによると、この配置で最も高い視認率が得られます。上部ナビゲーションバーのすぐ下に広告を配置すると、ページの最上部に配置するよりも高い視認率が得られます。同時に、ユーザー エクスペリエンスを考慮することも忘れないでください。スクロールせずに見える範囲の広告が多すぎると、雑然としたページになり、訪問者がすぐに離脱する可能性が高まります。
Google AdSence ヘルプ-視認性を高めるおすすめの方法-
つまり、記事を開いたとき(ファーストビューといいます)に画面の下側(スクロールせずに見える位置)に広告を配置することが最も有効な方法ということです。
これはパソコンでもPCでも同じです。
ただ、注意点として記事を開いたときに「広告だけ」の画面になってしまうと、ユーザーにとっては邪魔で離脱に繋がります。
目安としてはファーストビューの段階で30%~50%の広告が見えていることが理想です。
広告のサイズを最大化する
こちらも広告の設定に関することですが「広告のサイズを最大化」することです。
具体的には「レスポンシブ広告ユニット」が有効です。
レスポンシブ広告ユニット
各ブラウザーに適した広告表示にするには、AdSense のレスポンシブ広告ユニットを選択します。これを使用すると、どのデバイス(モバイル、タブレット、PC)でコンテンツと広告で表示しても、高いユーザー エクスペリエンスが得られます。 レスポンシブ広告ユニットを使用すると、さまざまなデバイスで、広告以外のページの要素のレイアウトを制御しながら、それに合わせて広告のサイズを制御できます。レスポンシブ広告ユニットを作成する方法をご確認ください。
Google AdSence ヘルプ-視認性を高めるおすすめの方法-
レスポンシブ広告ユニットを配置することで、その画面に応じて一番適したサイズに広告が最大化されます。
広告は大きければ大きいほど視認性が高まるので結果的にアクティブビューの視認可能率は高まります。
アドセンスのレスポンシブ広告を作成するには
広告ユニットごと→ディスプレイ広告→広告サイズをレスポンシブに設定します。
そもそも初期設定がレスポンシブなのでいじらなければOKです。
広告を思い切って減らす
広告を思い切って減らす
広告を思い切って減らすことも重要です。
アクティブビューの視認可能率が低い広告は、もはや載せていないのと同じくらい意味がありません。
また、広告が多すぎるとクリック単価が下がるとも言われています。
Googleアドセンスでは広告ユニットごとのレポートを見ることが可能です。
特に記事の下部の広告などは視認性が低く、アクティブビュー視認可能率を下げている要因でもあります。
下部の広告を減らして自動広告を導入することも一つの手です。
自動広告が視認性をあげる働きについて、Googleアドセンスチームが説明していますので、時間がある方はこちらの動画も見ておくといいでしょう。
ヘッダー画像を小さくして広告を見せる
次に私が行ってみて効果があった対策は「ヘッダー画像を小さくして広告を見せる」という方法です。
初心者のブログでよくあるのがヘッダーのロゴ画像に力を入れすぎていて、ファーストビューのほとんどがヘッダーで埋まってしまっているサイトが多いです。
ヘッダーが大きいとその分、ファーストビューに占める広告の割合が少なくなるので、アクティブビューの視認可能率は下がります。
実際に有名なサイトほど、ヘッダーの画像は小さいことが多いので、他のサイトと比べてみましょう。
ヒートマップ機能を使って見られている箇所に広告を置く
ヒートマップ機能を使って見られている箇所に広告を置くという方法です。
こちらはワードプレスを使用している方におすすめのプラグインです。
ワードプレスでは無料で機能を拡張できるプラグインが無数に存在しますが、その中でもおすすめなのが「Aurora Heatmap」です。
こちらを導入すると視覚的に「記事中のどこが一番見られているか」をすぐに判断が可能になります。
このように特に見られている箇所は色が変わる仕様になっているので、その前後に広告を配置すれば、必ずアクティブビューの視認可能率は上昇します。
このプラグインを使うと自分では思ってもみなかった場所が見られていて、一番見てほしい所が見られていないなんてことも一目瞭然です。
設定なども特にないので、無料でヒートマップを体験してみたい方は「Aurora Heatmap」を使用してみましょう。
文字間隔、スペースを狭める
こちらも私が実際に行って効果が出た方法です。
文字間隔、文字の余白(スペース)を狭めるといった対策です。
以前の私は、読者の方が出来るだけスクロールしながら読みやすいように、改行を沢山入れたり、文字間隔を大きくとるような構成にしていました。
しかしながら、広告の視認性という観点から言うと出来るだけスクロールさせずに留まらせることが重要なのです。
実際にGoogleもこのように示しています。
ページの長さ
コンテンツが短いほど視認性が高くなるので、スクロールが不要なページを作成しましょう。
Google AdSence ヘルプ-視認性を高めるおすすめの方法-
もちろん、文字の見やすさも大切なので、スペースを詰めればいいというものではありません。
何事もあんばいが大切です。
ちなみに私が使用しているcocoonテーマでは、cocoon設定から変更可能です。
cocoon設定→本文タブ
文章量を増やす
続きの話にはなりますが、文章量を増やすということも視認性を上げるためには重要です。
文章を読む=スクロールを止めて立ち止まる
ですので、単純に短い文章よりも長い文章の方が画面が止まる時間が長くなります。
結果的に視認性があがり、アクティブビューの視認率が向上していきます。
結論:アクティブビューの視認可能率を上げることはクリック単価向上に間接的に繋がる
アクティブビューの視認可能率を上げることは、CPC(クリック単価)そして、CTR(クリック率)の向上にも繋がることをデータで示してきました。
一般的に単価の低い要因としてよくサイトなどで紹介されているのは
・高単価ジャンルじゃないから
・文字数が少ないから
・季節の問題
などあります。どれも間違いではありませんが、広告主側にとって一番大切なのは広告を見てもらうこと。
その指標となるのがアクティブビューの視認可能率であることを忘れずにブログ運営していきましょう。
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